亀田川、後絶たぬ不法投棄

update 2012/6/8 12:05


 函館市内を流れる亀田川の美化活動を行う市民グループ、亀田川をきれいにする市民の会(菅原康徳会長)は7日、市内富岡町の同川沿いで本年度最初の大掛かりな清掃活動をした。70リットル入りのビニール袋など約80袋分の他、ミニバイクなど粗大ごみを拾い集めたが、会員は後を絶たない不法投棄に困惑気味だ。

 この日は会員や清掃業者10人が午前9時半から午後3時ごろまで、中道橋から日の出橋までの川沿い約1`でごみを拾い集めた。この中にはミニバイクや自転車、タイヤ、寝具類などが見られた。

 この地域は今年5月上旬の大雨による増水で一時的に水かさが増し、上流からごみや流木、土砂が流された。水かさが減りだすにつれて川底や水中のごみが目立ち始め、急きょ清掃活動を行った。

 前会長で、現在顧問を務める石井満さん(73)は「今年は特にひどい」とため息をつく。川の増水で流れついたごみのほかに、明らかに不法投棄されたごみも散乱しているからだ。

 1995年の会創設以来、生活用水などで汚染された川は、地道な美化活動でサケが遡上するまできれいになったが、一方で、不法投棄も常態化していて、悩みの種となっている。今年は4月下旬の市のクリーン作戦を実施した後に、橋の上から捨てられたとみられる粗大ごみが見つかったという。

 同会は会員約120人で構成しているが、日中、自発的に川辺の清掃活動やパトロールをしている実働会員は石井さんら約20人で、そのほとんどが高齢者。石井さんは「自分自身も含めこの先、体力に不安を感じる。自発的にやる人がいなくなったら誰が川を守るのか。一ボランティアでは限界があるので、市民全体で川を守る体制をつくる必要がある」と話している。

提供 - 函館新聞社


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