北斗市議会、新駅名「北斗函館」の決議案提出へ

update 2012/6/8 12:04


 【北斗】市議会北海道新幹線建設促進・地域振興調査特別委員会(水上務委員長)は12日開会の第2回定例市議会に、北海道新幹線「新函館駅(仮称)」の名称を「北斗函館駅」とすることをJR北海道など関係機関に求める決議案を提出する。最終日の15日に採決され、全会一致で可決される見通し。2015年度の開業まで4年を切り、今回の決議は、函館市との間の駅名論争にさらなる一石を投じる形となりそうだ。

 JR函館線渡島大野駅の東側に建設される「新函館駅」の名称は、1998年の北海道新幹線ルート公表時から、仮称として使用されている。

 しかし、北斗市誕生後の2006年3月、海老沢順三前市長が、駅所在地が函館市の行政区域外であることから、「北斗駅とすべき」と発言。同市議会でも議論が起こり、10年9月の特別委員会で、函館圏域として取り組んできた新幹線の誘致活動や、函館市の全国的な知名度も考慮し、「北斗函館駅」とすることを決定した。現特別委は、この決定を踏まえ、昨年11月から本会議への駅名決議案の提出時期を議論してきた。

 また、高谷寿峰市長は10年3月の市長就任後、駅名についての言及はしていない。高谷市長は7日、函館新聞の取材に「議会で決議されるとすれば、その内容は重く受け止める。JR北海道から駅名の照会があったわけではない。私自身の考え方は、しかるべき時期が来たら表明する」と述べ、これまでと同様、慎重な姿勢を崩さなかった。

 一方、函館市の工藤寿樹市長は今年3月の定例市議会で「最終的に函館を目指す利用者が大半。仮称とはいえ、広く周知されている新函館の名称が最も望ましい」と答弁。市企画部は「今の段階でJRへの要望など具体的な動きはないが、新函館が望ましいとするスタンスに変わりはない」と話す。

 函館市議会はこれまで、駅名にかかわる決議などは行っていない。ある市議は「北斗の立場も理解できるが、市民に対する説明も必要。新函館を求めて活動せざるを得ないのでは」との認識を示す。別の市議は「利用者がどこの駅なのか分からないのでは困る。『函館』が入っていればいいのでは」と北斗側の動きに寛容な姿勢をみせた。

 最終的な駅名決定権を持つJR北海道は「営業開始前には決めることになるが、自治体からの要望、意見を参考に十分に考慮した上で分かりやすい名称としたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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