津波想定 迅速に対応…ロワジールホテルで訓練
update 2012/6/7 11:08
ロワジールホテル函館(道上浩之総支配人)は6日、函館市若松町の同ホテル内で津波発生を想定した避難訓練を行った。昨年3月の東日本大震災での避難者受け入れを教訓に今回初めて実施。従業員らが災害発生時の動き方や指揮系統の流れなどを確認した。
同ホテルは市の指定避難所で、昨年の大震災では市民や観光客ら約1200人を受け入れた。大きなトラブルは無かったものの、道上総支配人(45)は「正しい情報がどこにあるのか戸惑った。目の前のことに対して必死だった」と当時を振り返る。内部で検証した結果「ホテル独自の備えやマニュアルが必要」と判断し、今回の訓練に至った。
ホテルでは年2回ほど行っている火災や地震の避難訓練は、客を屋外に出すための誘導が中心。今回は避難者の受け入れやホテル独自の本部設置などを訓練項目に入れた。
従業員ら約80人が参加し、JR北海道函館支社の社員や函館朝市協同組合連合会の会員も観光客などの役で協力した。
訓練は午前11時10分に大津波警報が発令され、1時間後に3bの津波が来ると想定。館内放送で大津波警報の発令がアナウンスされると従業員は「避難誘導班」「救護班」「見張り班」など担当ごとに活動に着手。“客”を3階大広間に誘導したり、浸水防止の土のうを地下駐車場前に積む作業に取り組んだ。4階に実施本部が設置され、指令役の従業員が各担当の状況の把握に努めた。
約30分で一連の訓練は終了。実施本部で指令役を担当した営業部長の新明貴樹さん(48)は「実際にやってみて良かった点、修正が必要な点を把握できた」と手ごたえを感じた様子。道上総支配人は「皆さんの協力をあおぎながら今後も継続して取り組み、防災意識を高めていきたい」と話した。
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