函館山ロープウェイが山麓駅を増設へ
update 2012/5/30 10:32
函館山ロープウェイ(函館市元町、本間秀行社長)は2014年秋に向け、山麓駅の増築やゴンドラの交換、山頂駅施設の内装変更など大規模なリニューアルを計画する。北海道新幹線の新函館駅(仮称)開業を15年度に控え、新幹線時代に合った観光地として生まれ変わる。本年度から着手し、総投資額は5億円以上となる見通し。
29日に同社の第54期株主総会を函館山展望台で開催し、公表した。 同社は前回1997年にゴンドラを交換しており、老朽化による定期的な更新は以前から予定していた。新幹線時代の幕開けが迫り、函館観光の屋台骨である夜景の観光客を迎える施設として、整備を決意した。
山麓駅では現在、繁忙期には乗客が玄関前にあふれるなど、乗るまでの動線が課題だった。同社は4月、隣接する約520平方bの土地を取得。現在職員駐車場として利用する土地を合わせ、山麓駅の玄関となる新施設を建設し、現施設とつなぐ。バリアフリーはさらに推進し、スムーズに乗車できるよう工夫する。
展望施設ではトイレ施設を利用しやすい形に改装し、レストランや売店の床など一部を修繕する。同社は毎年秋に定期点検を行っており、いずれも14年秋の点検後に向けて工事などを進める計画だ。本間社長は「20年を見据えた施設を建てたい」として、今後設計など詳細を詰める。
11年度の輸送実績は、東日本大震災の影響で前年度比13・2%減の110万5000人。震災直後の上半期(4〜9月)は特に落ち込んで同21・1%減、下半期(10〜3月)は同2・5%減と若干回復した。
これにより売上高は同10・3%減の10億2907万円と大幅に減少し、営業損失が5933万円の減収減益。最終損失が7036万円の赤字決算となった。同社が赤字決算となるのは88年に第三セクターに移行して以来初となる。 総会では議案3件を可決。新しい取締役に函館空港ビルデングの東陽一社長を選任した。
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