北斗にがれき拒否要請…考える会が市長に申し入れ書提出

update 2012/5/24 10:58


 【北斗】「道南がれき問題を考える会」(長谷川昭一代表)は23日、市役所を訪れ、東日本大震災で発生したがれきの受け入れ拒否を求める申し入れ書を高谷寿峰市長に手渡した。長谷川代表(56)は「被ばくリスクの点、被災者支援という人道上の理由、市政の未来を考える上でも根本的問題がある」として、安全な食材供給、避難者受け入れ継続などがれき処理に代わる被災地支援を求めた。

 震災がれきの広域処理をめぐっては、市内の太平洋セメント上磯工場で被災地の木くずをセメント製品の原料や燃料として使用することが浮上。3月末には高橋はるみ知事が同工場などを訪れ、市に協力を要請した。市は、道や同社との間で処理量などの具体的な処理計画をまとめた段階で全市を対象に説明会を開き、市民の意見を聞き、判断する方針を示している。

 懇談には同会の会員10人が参加。長谷川代表ら4人が広域処理にかかわる認識や受け入れに対する健康への影響など不安の声を届けた。

 高谷市長は「不安は十分に理解している。受け入れが進んでいると市民に受け止められているが、市として何も決めていない」と述べ、慎重に検討を進めている段階だとした。同会の要請にも理解を示した上で、幅広く意見を聞く必要があるとし、安全性の問題、住民理解が大きな前提になるとの認識を示した。

 また、仮に同工場で受け入れる場合、がれきからの塩分除去が必要になるとし、高谷市長は「除塩する段階で除染にもなると聞いている。セメント製品になる段階では(放射性物質の濃度は)相当低くなるのでは」と述べた。

 懇談後、長谷川代表は「会としては現時点でノーと言ってもらいたい。危険の可能性があるのであれば避けるといった予防の原則が必要。子どもたちの保養地としてや食糧供給など貢献できることはいっぱいある」と話していた。

提供 - 函館新聞社


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