天体ショー、函館でも心待ち
update 2012/5/18 10:33
太陽が月に隠れてリング状に見える「金環日食」が21日朝、25年ぶりに国内で見られる。太陽の一部が欠ける「部分日食」が見られる函館でも、専用グラスが売れるなど天体ショーへの関心は高い。ただ、肉眼による安易な観察は危険で、眼科医は「一瞬でも太陽を肉眼で見ることは危険。専用グラスの装着など、正しい知識で安全に楽しんでほしい」と注意を呼び掛けている。
「カメラのキタムラ函館・美原店」(美原1)では、2種類のグラス(798円〜1280円)を陳列。売り場を設けた3月こそ関心は低かったが、5月以降は30代以上を中心に購買者が増えている。金環日食を見るために本州に出向く予定の人も来店するという。
同店担当者は「21日が近付くにつれ、駆け込み需要が増えるのでは」と今後の売れ行きに期待する。
イトーヨーカドー函館店(美原1)は4月から天体観測コーナーを設け、2種類の専用グラスや双眼鏡、望遠鏡などを並べる。特に480円の専用グラスが売れ筋で、今月7日ごろから週末を中心に一日に10個ほど売れるように。本州の店舗が品薄のため、親戚や知人に送ろうという人も増えていて、売り場担当者は「安全基準についての問い合わせも予想以上に多い」と驚く。
天体ショーへの熱が徐々に帯びる一方、医療関係者は目を傷つけないよう正しい観察の仕方を勧める。
江口眼科病院(末広町7)では、渡島・桧山地区約8校の小中学校や教育委員会に日食を安全に観察するための資料を配布するなど、注意を促している。太陽を肉眼で見ると、紫外線による網膜の炎症などが起こり、視力が低下。重度の場合は視力障害が残る可能性もあるという。江口秀一郎院長は「子どもの目は紫外線の影響を受けやすい。通学時間に日食が見られるので、子どもへの周知を徹底してほしい」と話している。
函館では金環日食にならず、部分日食だけが見られる。日本気象協会は21日朝の予想天気マップを20日まで毎日、ホームページ上で更新。それによると、函館は当日曇りの見通しだ。
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