自死遺族の会 来月発足へ

update 2012/5/15 10:38


 家族を自殺で失った人が悲しみや苦しみを語り合う自死遺族の集い「道南わかちあいの会あかり」が6月、函館市内に発足する。昨年2月に設立した自殺予防ネットワーク組織「道南いのちと心を考える市民ネット・あかり」が中心となって会の立ち上げを進めてきた。初回の集いを6月9日午後2時から市総合保健センター(五稜郭町23)で開く。

 同ネットは、福祉や精神保健などの分野で相談ボランティアを行う市民団体などが参画。行政と連携した自殺防止の啓発の他、自死遺族の集いの立ち上げを目指していた。自死遺族当事者を含め10数人で運営していく考え。7月以降、同センターで第2土曜に開くことにしている。8月は休み。

 4月下旬、NPO法人全国自死遺族総合支援センターの杉本脩子代表と南部節子事務局長を講師に招き、自死遺族の集いスタッフ養成研修会を開講。あかりの構成団体の関係者や自殺対策を担当する行政職員約50人が出席し、講義やグループワークを通して、自死遺族を支えるための心構えなどを学んだ。

 杉本代表は自死遺族同士が語り合う意義について@一人ぼっちではないという安心感が得られるA他の仲間の実体験を通し学ぶことができるB言葉にすることで気持ちの変化が得られる―とし「気持ちの中で故人との出会い直しや、その後の人生を組み立て直すきっかけにつながる」と述べた。

 同ネットの竹花郁子代表は「自死遺族の方が安心して語り合えるよう運営していきたい」と話している。

 集いへの参加は無料。希望者は直接会場へ。問い合わせは市立函館保健所生涯保健福祉課TEL0138-21-3077。

提供 - 函館新聞社


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