230年前の石鳥居 修復へ 姥神大神宮

update 2012/5/10 11:24


 【江差】江差町姥神町の「姥神大神宮」(藤枝正承宮司)の石鳥居が老朽化のため、安全を強化する補修工事に入った。約230年前に現地点に建立されて以来、初の大型補修で、9日には取り外し作業を実施。7月中旬には再設置の予定で、「安全を最優先に神社の象徴を今後も大事にしたい。夏の姥神大神宮渡御祭には必ず間に合う。参拝してもらいたい」と関係者は話している。

 石鳥居は拝殿正面にあり、藤枝宮司(66)によると1783(天明3)年2月に建立されたと伝えられる。拝殿正面向かって右側の鳥居支柱(直径55センチ)の上下部2カ所に断裂と全体のヒビ、歪みなどを受けて補修を決めた。

 高さ5.5メートル、横4.5メートルで四国地方の御影石が使われ「石の色合いは淡いサクラ色。神社の象徴として、江差の歴史とともに時を経てきた」と藤枝宮司。道内には補修専門業者がなく、岐阜県に届けて、柱中心部にステンレス棒を組み込み、土台の強化も図るという。

 9日の解体工事は亀田工業(江差町桧岱215、亀田宏社長)が主体となり、大型クレーン2台で慎重に作業した。現場担当者は「230年という歴史の重みも感じながら、安全と丁寧な作業に努めた。かすり傷ひとつなく終えて良かった」とほっとした表情を見せていた。

 参拝客らには「石鳥居出向中」の看板で補修工事の概要を説明し、保存に向けた奉賛(1口1000円から)の協力も呼び掛けている。

 藤枝宮司は「地震や風雨にさらされながらも、長年無事であったことが何よりで、補修後は安心感をもって皆さんを見守ってくれるはず。8月の渡御祭は例年以上に思い入れが深まりそう」と話している。

 奉賛の問い合わせは姥神大神宮社務所TEL0139-52-1900。

提供 - 函館新聞社


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