姥神祭の山車 巧みに表現…江差の親子2年かけ模型13台
update 2012/4/25 11:18
【江差】江差町の会社員、名達孝さん(59)と次男の雅人さん(32)が、道内最古の祭礼「姥神大神宮渡御祭」で町内を練り歩く山車(やま)の模型を製作した。2年間かけてこの春、全13台が完成。約30分の1の大きさながら、由緒ある人形や豪華な水引きなどを巧みに再現した。25日に町へ寄贈する予定で、2人は「多くの人に眺めてもらい、古里の良さを少しでも感じてもらえれば」と話している。
土台づくりは孝さん、人形や装飾品などを雅人さんが担当し、高さ30センチ、横27センチ、幅13センチで再現した。
孝さんは模型作りが趣味。「五重塔」の模型作りに取り組む姿を見た、知人の松崎浩さん(59)が「江差にちなんだものを作らないでどうするの」と冗談で言った。そこで孝さんが製作を決意。「まさか、こんなに立派な山車になるとは」と松崎さんは驚く
伝統ある山車の模型作りは試行錯誤の連続で、写真や資料集めも徹底した。主な材料は、水産加工品の化粧箱の高級木材で「節や木目に気を使ったので、なかなか材料がそろわず大変だった」という。
そして最大の難関が、人形の表情だった。雅人さんが、美術の勉学に励んでいた経験を生かし、「何回も作り直した。人形の目と色を表現するのが難しくて、納得いくまで頑張った」と振り返る。
模型は特製のガラスケースに入れて、25日に江差町へ寄贈する。町内の施設で展示される予定で、大型連休を前に注目を浴びそうだ。
2人は「模型作りは新しい発見の連続で、各山車の特徴や美しさを体感することもできた。この2年間、仕事の合間を縫って精いっぱい作ってきたので、ここしばらくは手を休めてゆっくりしたい」と笑う。改行 姥神大神宮祭典協賛実行委員会の打越東亜夫会長は「町民の温かな思いが、地元の伝統を守り、未来へつなぐ原動力になっている。全国へ江差の良さを伝えてもらえる機会で、感謝したい」と話している。
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