アスパラ 甘み十分 厚沢部で収穫ピーク

update 2012/4/18 12:28


 【厚沢部】ハウス栽培の立茎(りっけい)アスパラガスの収穫が、厚沢部町や江差町など桧山南部でピークを迎えている。大雪と低温の影響で収穫開始は10日間ほどずれこんだが、「その分じっくり成長して甘みもたっぷり。おいしいからたくさん食べて」と農家の表情は明るい。

 今季は桧山南部広域立茎アスパラガス生産組合(林義秀組合長)の88戸、14ヘクタールで栽培。3月下旬から収穫作業が始まり、露地物が出回る前の出荷、天候に左右されない安定生産で、「戦略作物」として地域を支えている。

 ハウス4棟で栽培している厚沢部町鶉の根津貴浩さん(48)は「春のアスパラは夏、秋口から栄養をためてきた土壌から育つので一番おいしい。体験農園で関西から来たアスパラ嫌いな小学生が、このもぎたてを食べて大好物になってくれたことが忘れられない」と紹介。毎朝午前5時ごろから収穫、25センチほどにそろえて一日約30キロ出荷している。

 ハウス内の温度管理や草取りなどが重要で、根津さんは「面白いもので愛情を注げば注ぐほど正直に応えてくれる。アスパラは夢のある作物」と笑う。

 JA新はこだて厚沢部基幹支店によると、出荷先は札幌など道内が中心。道南でも主要スーパーに並び「収穫時期が遅れたが、天候の回復で品質は上々。値段も例年並みに落ち着いてきた」という。

 春の収穫は5月の連休すぎまでで、夏にも収穫が行われる。

提供 - 函館新聞社


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