仏料理の名店 3カ月限定復活

update 2012/4/16 12:29


 函館市白鳥町17で昨年まで営業していた人気フランス料理店「イリュージョン」が、4月末から約3カ月間の期間限定で復活する。オーナーシェフの岩城浩司さん(61)は「函館への恩返し。お客さんに内容の濃い料理を出していきたい」と、1カ月ごとにテーマを設定したコース料理を提供する。

 函館出身の岩城さんはパリや東京の有名ホテルで腕をふるった後、2001年に地元に戻って開店。本格派フレンチが気軽に楽しめるとあって人気を集めていたが、妻が経営する輸入雑貨店を手伝うため、昨年9月で店をたたんでいた。

 閉店後は東京に拠点を移して雑貨店業務に専念していたが、業務が落ち着き、時間的に余裕も出てきたことから、期間を区切っての再オープンを決めた。「店を閉めてからすぐ東京に行ったが、お客さんから問い合わせの電話が多く、店まで来てくれる人もいてうれしかった」(岩城さん)。

 08年には北海道洞爺湖サミット開催に合わせ、1982年に開かれた仏ベルサイユサミットで各国首脳が味わった料理を再現し、話題になった同店。今回の再開にあたり、通常2万円するコース料理を1万円、6000円のコースを3000円(ともに税別)で提供する。

 1カ月ごとにテーマを決めた企画を用意し、4〜5月はかつて総副料理長を務めた「ホテルニッコー・ド・パリ」で生み出した料理を振る舞う。6月はベルサイユサミットから今年で30周年を迎えることに合わせて同サミットのメニューを再現(1万円コースのみ)。7月は「ありがとうさようなら ラストチャンスイリュージョン」と銘打ち、これまでの料理の中で好評を得た品々をピックアップする。

 営業は昼10人、夜10人の完全予約制。岩城さんは「できるだけ直接お客さんと接し、潤いのある料理を出したい」と張り切っている。営業は昼の部が午前11時〜午後2時、夜の部が午後5〜10時。TEL0138・40・3703。

提供 - 函館新聞社


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