市が緊急通報システムの対象拡大…独居の85歳以上全員に
update 2012/4/12 13:16
函館市は、身体機能が衰えた65歳以上の独り暮らし高齢者に無償で設置している「緊急通報システム」の対象を本年度から拡大。独り暮らしの85歳以上であれば身体機能にかかわらず全員に設置する。拡大分の約1000台を3年間で順次整備していく計画で、初年度は約360台を予定している。
同システムは、消防本部に直通する緊急ボタンと、市または消防本部につながる相談ボタン機能を搭載した機械本体のほか、火災センサーなどがセットとなっている。本体が離れた位置にあっても、体に身に付けられる「ペンダント」のボタンを押すと消防本部につながる仕組みになっている。
設置基準は、緊急時に機敏に動けない人や、突発的に生命に危険な症状が発症する持病がある人。地域包括支援センターの職員が自宅を訪問して判断している。市は1992年度から設置を始め、これまで約1950台を置いている。
市によると、2010年度に同システムからの通報で救急搬送となったケースは218件。相談などに対応したものは330件、火災センサーが反応して消防車が出動した事例は25件あった。
通報者の住所などはボタンを押すと同時に消防側が把握できるようになっており、迅速な対応が可能。中には通報により一命を取り留めた例もあったという。これらの実績を受け、本年度からはより高齢者の在宅生活を支援しようと対象者を拡大。随時、希望者へ備え付けていく予定だ。
市高齢福祉課は「設置すると電話を掛ける手間が省け、素早く通報できる。命に関わるケースは1秒でも早い対処が必要なので、ぜひ置いてほしい」としている。
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