函館市、まちづくり3カ年計画まとめる

update 2012/4/4 12:31


 函館市は、2012年度から3年間の事業や施策の指針となる「まちづくり3カ年計画」をまとめた。新年度から開始する事業とともに、国に対して災害時多目的船(病院船)の早期整備とともに、函館港を母港として活用するよう要請していくことなどを盛り込んだ。

 市の新総合計画(2007〜16年度)で示した施策を計画的に推進するための実施計画として、毎年度に策定している。例年、翌年度の予算編成の基本として秋口に公表していたが、今回はこのほどたたき台を策定した新たな行革プランを反映させた。

 国は津波などの大規模災害が起きた際、現場の沖合などに派遣して政府の現地対策本部や医療拠点とする災害時多目的船の導入に向けて検討を進めており、3月に報告書をまとめている。

 函館港からは日本海、太平洋の両方向へ向かえるメリットがあり、道が打ち出した「バックアップ拠点構想」にも函館港の機能強化が盛り込まれている。市は2月に道とともに超党派の議員連盟や地元選出国会議員などに対して要望を行っており、「今後の国の動向を見ながら活動を進めたい」(企画部)と話す。

 計画ではこのほか、旧北高校跡に整備する日吉多目的グラウンド(仮称)は本年度に基本設計、13年度に実施設計を定めたうえで16年度の供用開始を予定する。現在2両が導入されている市電の超低床電車を13年度に1両増やすほか、赤川高区浄水場(赤川町)で市の施設としては初めての小電力発電設備を14年度に整備し、浄水場の電力とする考え。発電能力などを今後検討し、売電収入も視野に入れる。

 これらに加え、駅前・大門地区活性化に向けたグリーンプラザの再整備検討や、戸井地区における地域コミュニティ拠点施設整備、五稜郭地区での大学センター設置などは、本年度内で一定のめどをつける考え。

 3年間のハード事業費は総額442億円と見込み、約7割の316億円は合併特例債などの地方債を活用。国・道からの支出金で83億円、市の一般財源の持ち出しは42億円と推計している。

提供 - 函館新聞社


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