大雪の営農施設被害1億6000万円

update 2012/4/4 12:31


 今冬の記録的な大雪による営農施設被害額は、雪の重みでビニールハウス倒壊など渡島・桧山管内で計1億6000万円となった。道は独自対策として、大雪災害資金に対する利子助成を行う。また、大雪の影響で、今年は雪解けが遅れて春作業が大幅にずれ込んでいるほか、作物生育に影響を受ける可能性もある。

 渡島総合振興局によると、渡島は2市5町で137棟、1億4000万円の被害が出た。内訳はビニールハウスが103棟(うちパイプのみ1棟)で4200万円、堆肥舎や倉庫など「その他施設」が34棟で9800万円。被害額は森町が3210万円と最も大きく、次いで北斗市3027万円、七飯町2826万円、八雲町2598万円など。被害棟数では北斗市のビニールハウス58棟、畜舎5棟の計63棟が一番多かった。

 桧山は5町で30棟、2000万円の被害。ビニールハウスが19棟(同2棟)で900万円、その他施設が11棟で1100万円だった。

 全道では、85市町村から被害報告があり、被害額は約19億円。内訳はビニールハウスが約6億円、その他施設が約13億円となった。豪雪に見舞われた空知管内ではビニールハウス4076棟(同3938棟)が倒壊や一部損壊し、被害額は4億3400万円に上った。

 渡島総合振興局は、今後の懸念として雪解けの遅れに伴う春作業の遅れを挙げる。JA新はこだて管内では、ニンジンやダイコンなど露地野菜の種まきが例年に比べ3週間〜1カ月遅れという。「道南の売りである早出し野菜の出荷時期がずれ、府県産と競合する恐れがある」と農務課。ダイコン収穫後の長ネギ定植など後作に影響が及ぶ懸念も。現場には、小まめな融雪剤散布などを呼び掛けている。

提供 - 函館新聞社


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