簡易放射性物質検査機器を設置 渡島保健所

update 2012/3/27 13:38


 道は、渡島保健所(函館市美原4)に簡易放射性物質検査機器を設置した。コメや野菜、肉、魚など食品全般を対象に、放射性物質の有無を調べるスクリーニング検査を行う。渡島だけでなく、江差、八雲、岩内、倶知安の各保健所管内もカバーし、4月下旬から運用を始める。

 「ガンマ線スペクトロメーター」(1台約300万円)で、渡島のほか、帯広、釧路、岩見沢、上川(旭川)、北見の各保健所に4月上旬までに順次設置される。

 渡島保健所には23日に、道内一早く精密検査機器室に設置された。検査対象は飲料水、乳、乳製品を除く食品全般で、1検体当たり30分〜1時間(前処理時間を含む)で放射性セシウムの有無を測定。フードプロセッサーなどで粉砕したサンプルを専用容器に入れて検出器にセットして測る仕組み。職員3人が検査を担う。

 4月からの国の新基準値では、一般食品は1キロ当たり100ベクレルと厳格化されるが、より安全性を確保するため同保健所での検査で50ベクレルを上回った場合は、道立衛生研究所(札幌)へ検体を送り、精密検査を行う。

 道は、年度内に2012年度食品衛生監視指導計画を策定する。同計画では、道内で流通する食品について6保健所で年間計200検体の放射性物質検査を行い、検査依頼は対応しない方針。検査結果については「公表するかどうか検討中」(道健康安全局)としている。

提供 - 函館新聞社


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