「高齢者デイセントー」本年度で終了

update 2012/3/22 12:53


 独り暮らしの高齢者らを対象に公衆浴場でレクリエーションなどを行う函館市の「高齢者デイセントー」が本年度で終了する。高齢者福祉の一環として市が1999年に函館浴場組合の協力を得て実施。介護保険サービスや在宅福祉のボランティアが浸透し、一定の成果を挙げたとして事業を打ち切ったが、利用者からは「残念」と惜しむ声も聞かれる。

 デイセントーは同組合に加入する銭湯が定休日や営業時間外に浴場施設を開放。月2回、1回当たり3時間程度で、利用者に入浴や食事、健康チェック、レクリエーションなどのサービスを提供する。市は組合に運営費などを補助。本年度は4カ所の銭湯や温泉施設でデイセントーが行われた。

 21日は、2001年からデイセントーを引き受けている市内湯川町「大盛湯」(牧野康宏代表)が最終回のサービスを実施し、利用者15人が参加。昨年1月から2カ月ごとに開催し、好評を得ている銭湯寄席が脱衣所をステージに行われ、講談師の荒到夢形さん(51)、落語愛好者の千早亭きら狸さん(34)がそれぞれ「土方桜」「垂乳根」を口演し、利用者を楽しませた。寄席の後、会食や入浴をしながら、最後のデイセントーを満喫した。

 月2回の定休日を利用して通算で約240回のサービスを行った牧野社長(56)は「11年間、続けさせていただいたことに感謝している。ただ、いろいろと催しを企画し、利用者も喜んでいたのでここで終わるのは残念」とし、「定休日が空くので、形を変えて何かできれば」と話す。

 利用者の一人、石坂久子さん(73)は「毎回楽しみにしていた。終わるのは寂しい」としんみりしていた。

提供 - 函館新聞社


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