火災から函館守れ 大火の日前に烈風下想定し訓練

update 2012/3/21 12:23


 1934(昭和9)年3月21日の「函館大火」を教訓とする、烈風下を想定した消防訓練が20日、函館市役所正面の東雲広路で行われた。函館市消防本部の職員や近隣町会員など約130人が参加。火災時の連携体制などを確認し、防災意識を高めた。

 函館大火は住吉町から出火。最大瞬間風速約30メートル以上ともいわれる風の影響を受け、火は市内の約3分の1を焼き尽し、死者2166人を出す大惨事となった。

 訓練は大手町方向から火の手が上がり、強風により延焼の恐れがあるとの想定。消防団員は近隣町会員を避難誘導するなどして、人員の安全確保に努めた。市消防職員も水膜を作り延焼を食い止めようと、消防車両7台を出動させ、10本のホースから一斉に放水。飛び火を防止し、被害を最小限にとどめた。

 同本部の荒木克行警防課長は「当時に比べ防火設備は進歩しているが、函館は強い風がよく吹くので、火災には十分注意してほしい」と話していた。

提供 - 函館新聞社


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