「箱館はじめて物語」改訂 読みやすく時系列に 電子書籍版も発行
update 2012/3/18 12:38
函館在往の歴史研究家・中尾仁彦(とよひこ)さん(69)は、2010年12月に自費出版した函館の人物や街の歴史について紹介する「箱館はじめて物語」の改訂版をこのほど、市内の出版社「新函館ライブラリ」(大西剛社長)から発行した。同社では電子書籍でも取り扱っており、さらなる函館の魅力発信への期待が高まっている。
「―はじめて物語」は中尾さんが主宰し、西部地区を歩きながら郷土の歴史を学ぶ「箱館歴史散歩の会」の50回目を記念し、函館の人物や街といったテーマ別に紹介した。1000部を発行したが、分かりやすく、楽しく函館を知ることができるとあって1年で完売。「幻の名著」とされた。
増版を望む声を受け、今回は函館の歴史を時系列にした。高田屋嘉兵衛から、ペリー来航、箱館戦争、函館公園と推移し、各時代で関連した函館事始めやエピソードを展開している。「内容は初版のままで、組み替えたことで改訂版とした。時代ごとで函館の変化が分かり、読みやすくなったと思う」と中尾さん。
編集・制作を手掛けた新函館ライブラリの大西さん(52)は、09年から函館の街に魅せられ、11年9月に京都から移住。函館・道南や青森の魅力を全国に広めたいと電子書籍中心の出版社を立ち上げた。採算が合わないなどの理由で、出版社が手掛けないようなコンテンツを発掘、電子書籍化し、地域の文化と活力で「地域密着、脱中央」を目指している。
大西さんは「中尾さんの本は旅行ガイド誌ではないが、函館の魅力が伝わり、観光客が『次はここを見に函館に来よう』という気持ちになる」と話す。電子書籍の利用者はこれから伸びるとし、「そのためにさまざまなコンテンツを用意したい」と話している。
本は四六判、208ページ。1000円(税込)で、2000部発行。加藤栄好堂書店などで発売。電子書籍は840円(同)で、http://
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