認知症の介護生活語る 市民公開シンポ
update 2012/3/11 13:02
日本司法書士会連合会主催の市民公開シンポジウム「老後を安心して迎えるために」が10日、函館国際ホテル(函館市大手町5)で開かれた。エッセイストなどとして知られる安藤和津さんが、自身の経験を基に「認知症の家族と向き合う」と題して講演。来場した約350人に「否定せず、受け止めてあげて」と優しく語りかけた。
同シンポジウムは、判断能力の不十分な認知症患者などを保護する成年後見制度、司法書士の業務について広く知ってもらおうと、全国各地で開催されている。
安藤さんは認知症を患った実母を在宅介護した日々を振り返り、「最初は病気と分からず、暴言や排せつの失敗などに対し嫌気がさして、早くいなくなってほしいと思っていた」と心境を吐露した。しかし、その後の検査で脳腫瘍と認知症がすべての原因だったと判明。「号泣し、今までの言動をとても後悔した」と話した。
その上で、認知症は「親と子のバトンタッチ」と提唱。介護体験により家族の絆も深まったと話し、「物事はスイッチ一つで変わる。今までの恩返しと思って」と、辛い介護生活を乗り切る方法をアドバイスした。
講演会終了後には、有識者らによるパネルディスカッションも行われ、福祉・医療従事者らによる多角的な意見交換が行われた。
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