「お助け・迷子ベル」で復興支援

update 2012/2/25 10:54


 【木古内】住民の安全を守る商品を開発する、かとう時計店(木古内町、加藤幸矢店長)は、2008年に取得した防災グッズの特許技術(知的財産権)を生かし、新年度早々にも東北復興支援に乗り出す。宮城県内の企業が同店の代表作「お助け・迷子ベル」に着目。近く技術協力の提携を結び、関連品の大量生産や技術研究の充実を目指す。加藤店長は「これまで培ってきた技術で少しでも東北の皆さんの支えになれれば」と意気込んでいる。

 東日本大震災で津波被害に遭った、同県多賀城市の総合商社「リーセル」(石毛守社長)が同店の防災グッズに着目し、関係者が協議を重ねている。

 同店の「―ベル」は再利用のペットボトルに音楽機器を組み込み、キャップを閉める度に大音量のメロディーがアトランダムに流れる仕組み。20年ほど前から加藤店長が試行錯誤を重ねて開発した。医薬品や食料を備える空間のほか、ライトやラジオ付きもあり、道南では山菜採りのクマ除け、独居老人宅における緊急時のサイレンなどとして重宝されている。

 加藤店長は「このベルは顧客と意見交換しながら試行錯誤で研究してきた。道南とかかわりの深い東北の復興のためにも、この技術協力を円滑に進めたい」と話し、リーセルの担当者も「加藤店長の技術協力を復興の原動力とし、日々の防災に役立つものを手掛けていきたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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