陣川あさひ町会「コミュニティーバス」月2500円 定期券発行へ

update 2012/2/23 12:39


 函館市陣川町の陣川あさひ町会(西川孝一会長)が、4月1日から独自に試験運行する「コミュニティーバス」の概要が固まった。月額2500円の専用定期券と3000円の回数券を販売し、住民に購入してもらうことで、行政に頼らずバス運行に必要な経費を賄う。来年3月までの1年間運行し、3カ月ごとに運行継続を協議していく。

 22日に函館市役所で開かれた市生活交通協議会で、市が運行案を報告した。

 陣川地区は美原、神山などの市街地から2`以上離れており、自動車など「足」を持たない世帯にとっては買い物も困難な地域。同町会は1996年から学校が遠い児童・生徒のために保護者が自主的に通学バスを運行してきたが、一昨年の住民アンケートで約75%の住民が町会独自のバス運行に賛同したことを受け、町会が市や函館バスと協議を重ねてきた。

 コミュニティーバスは函館バスに運行業務を委託、平日に1日7便、土・日・祝日に3便運行し、美原、昭和地区の公共施設や商業施設、病院などを約40分で回る。月額2500円の定期券と、15枚つづり3000円の回数券(有効期限2カ月)を購入して利用できる。現金での利用は「1日やひと月あたりの収支が見えづらい」(市企画部)として行わず、定期券を無記名式とし、家族の誰でも使えるのが大きな特徴。定期券と回数券は同地区のコンビニ2カ所と町会館、函館バスで販売する。

 同町会では昨年暮れにも住民から記名式のアンケートを取り、定期券購入予定者などを把握している。この日の協議会で、事務局の市は「定期券が200〜230枚売れると1カ月運行できる」との見通しを示すとともに、中学生の利用拡大も検討している。

 同町会は25日に会合を開いて住民に説明する。同町会青少年育成部長の上野山隆一さんは「住民から意見を聴き、大きな問題がなければ実験に移りたい。時間帯の設定など走ってみなければ分からない面もあり、アンケートを取りながら、3カ月に1回点検を行いたい」と話している。

提供 - 函館新聞社


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