市立3病院 7700万円黒字に…本年度収支
update 2012/2/22 10:54
函館市病院局は21日、市立3病院(市立函館、恵山、南茅部)の本年度収支が7752万円の黒字となる見通しを明らかにした。黒字計上は2年連続だが、材料費の増加などが響いて、黒字の幅は昨年度比で12億円余り減少すると予測している。 病院事業は2009〜15年度を計画期間とする「市病院事業改革プラン」に基づいて収支改善を図っている。収支見通しは同日開かれた第3回市病院事業経営改革評価委員会(委員長・岩田州夫公立はこだて未来大副理事長)で報告した。
同局によると、本年度は当初予算で6億6000万円の黒字計上を見込んでいたが、昨年4〜12月の1日あたりの入院患者数(一般)は市立函館で466人と、昨年度比で24・8人下回り、外来患者数も1日あたり1110人と、同23・5人減少している。
本年度収支予測では、入院収益が3病院合計で当初予算比2億6000万円減の119億4284万円と見込んだ。材料費は46億6079万円と、当初予算比で約3億円増加する見通し。中でも市立函館の材料費は45億2155万円で、昨年度比で約3億3800万円増加。同局は「血液製剤の使用量が増えたほか、抗がん剤など高価な新薬の存在が要因」とみている。
一方、同局は09年度までに、改革プランで定めた目標額の不足分5億6000万円を一般会計から繰り入れていたが、本年度予算で計上した2億8000万円を減額する。
また、プラン策定に伴って08年度に発行した公立病院特例債29億2610万円に関し、本来は本年度から5年間で償還するところを全額を償還し、昨年度末で24・9%だった不良債務比率を約7%まで減少させる。同局は「不良債務比率が10%を上回ると、医療器械はリースで対応するため、必要最小限の更新しかできなかった」と説明。10%を下回ると、約50%が地方交付税で措置される企業債の発行が可能となるため「器械の更新など、今後の設備投資を円滑に行っていきたい」としている。
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