ロンドン五輪代表の小西ゆかり選手がデジタル射撃の講習会

update 2012/2/20 10:31


 【八雲】女子25メートルピストルでロンドン五輪代表が内定している八雲町出身の小西ゆかり選手(埼玉県ライフル射撃協会)によるデジタル射撃の講習会(八雲デジタルスポーツ射撃少年団主催)が19日、八雲町民センターで開かれた。同少年団を中心に、小学から高校までの10人が国内トップ選手の指導を受けた。その後は、はぴあ八雲(八雲町本町)で八雲町後援会主催の「小西ゆかり選手ロンドン五輪出場激励会」が開かれ、川代義夫町長ら約50人が出席した。

 デジタル射撃は実弾の代わりに赤外線レーザー光線を使い標的を狙う競技。銃の規制が厳しい日本で射撃競技を普及させるため、日本ライフル協会が開発した。八雲町では小西選手が2004年アテネ五輪の出場をきっかけに、全国初の射撃少年団である「八雲デジタルスポーツ射撃少年団」を2005年に結成。奥田有香さん(札幌光星高3年)が八雲中3年時に全国大会で優勝を飾るなど輝かしい実績を残している。

 講習会では小西選手がジュニア選手を相手に実践を交えて熱心に指導を行った。参加した木村洸君(雲石小6年)は「教えてもらった通り、打つ瞬間に標的を見ずに引き金を引いたらうまくいった。これからの練習にも生かしていきたい」と満足げ。一昨年の全国大会で中学1年ながら、一般の選手を相手に8位の好成績を残した足立利佐子さん(八雲中2年)は「打つときに呼吸を整える方法を教わった。もっと上達して今年の全国大会では優勝したい」と目標を掲げた。

 その後、小西選手は参加者に対して競技者としての心構えやトレーニング方法などを指導。「点数やライバルを気にせず、自分が練習してきたことをしっかり出し切ることが大事」とジュニア選手たちにアドバイスを送った。

 小西選手は八雲高を卒業後に自衛官となり、配属された東千歳駐屯地で射撃の才能を見いだされ、2000年に自衛隊体育学校に入校。2004年にアジア選手権4位に入賞し、アテネ五輪出場を果たした。その後は結婚を機に自衛隊を退職したが、射撃競技を続け2010年にドイツで行われた世界選手権で4位に入り、ロンドン五輪の代表に内定した。 今後は3月からヨーロッパで合宿を行い、五輪に備える。小西選手は「ロンドンは最後のチャンスと思っている。支援してくれている町の方たちのためにもメダルを取って恩返しをしたい」と意気込みを語っていた。

提供 - 函館新聞社


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