大雪 農業被害が拡大 ハウスなど倒壊53棟
update 2012/2/17 12:22
大雪の影響で、道南でビニールハウスなど営農施設の被害が拡大している。渡島総合振興局によると、15日現在、2市3町でハウスなど45棟(被害農家20戸)の倒壊が新たに判明。9日現在の8棟(同7戸)と合わせ今冬の被害は2市4町で計53棟(同27戸)に上る。被害農家は、あまりにも多い雪の量になすすべもなく、落胆している。
同振興局によると、新たに判明したのは、知内町で作業納屋1棟の屋根が破損、木古内町でハウス1棟、七飯町でハウス8棟が一部破損。北斗市ではハウス30棟が半壊または全壊、畜舎用ハウス2棟が全壊。函館市でもハウス3棟が半壊または全壊した。8〜12日に激しい大雪に見舞われ、ハウスの上や側面にたまった雪の重みに耐えきれず、倒壊したとみられる。
ハウス30棟に被害が出た北斗市では、長ネギの育苗準備やホウレンソウの収穫などに使われていた。市内村内の農家(68)は、ハウス10棟のうち1棟(約85坪)が倒壊。雪の重みに耐えらるようハウス内の中心部に支柱を3、4本立てて対策をしていたが、ネギの種をまくために支柱を外したところ、翌日に倒壊していたという。「雪下ろしや雪かきを懸命にしていたが、間に合わなかった。雪がとけたら新しいハウスを建てるしかない」とため息をつく。
函館の積雪量は、1月20日までは平年並みだったが、その後は断続的な降雪があり、今月12日には観測史上4位となる最大79センチ(平均27センチ)に達した。特に8〜12日は1日に10a以上の大雪となり「ハウス棟数の多い農家は、除雪が間に合わなかった」(同振興局農務課)とみる。ハウス周辺には雪捨て場がなくなっており、今後まとまった雪が降ると、さらに倒壊が増える恐れがある。同課は「小まめな雪かきを心掛けて。周辺に雪捨て場がないときは、面倒でも遠くまで捨てに行ってほしい」と呼び掛ける。
管内の近年の大雪による農業被害は、2010年12月24日からの大雪の影響で、1市5町でハウス469棟が倒壊した例がある。
桧山振興局によると、16日現在、上ノ国町の農家2戸でハウスの一部破損を確認。農務課は「雪の重みか強風の影響か詳しい原因を調査中。パイプの老朽化の可能性もある」とする。
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