幹線道路 渋滞解消せず…函館市内 除雪の苦情殺到

update 2012/2/16 11:03


 大雪がいったん収まった13日以降、函館市内の幹線道路は日中、激しい交通渋滞が生じ、市民生活への影響が続いている。道路の両側に積み上がった雪山で道幅が狭くなったほか、寒さが緩んだ影響でザクザク路面が目立つ。市などには除雪に関する苦情や要望が急増し、市民のいらだちもピークに達している。

 函館市内の男性商店主(65)は「こんな長い車の渋滞は近年珍しい」。店前の市道をノロノロと走る車を見てつぶやいた。店はバス通りに面するが、道路両脇に積もった雪山は残されたままで、渋滞の一因とみる。男性は「大きな事故は起きていないが、いつ何があるか分からない」と市に早めの対応を求める。

 スーパーマーケットの配達業務を行う女性(33)も「ここ数日、配達の時間に間に合わないなどトラブルが増えている。車を一時的に停車する場所を探すのも苦慮している」と、常に気をもみながらハンドルを握る。

 市には13日に約250件、14、15日もそれぞれ150件以上の苦情や要望が寄せられ、職員が対応に追われた。

 市の除雪体制は、主要なバス路線や幹線道路、交通量の多い幹線道路を優先的に行い、新雪除雪の場合、10センチ以上の降雪などを基準に出動する。ドカ雪の場合を除いて、通常の作業は交通の支障を避けるために深夜から通勤・通学が始まる午前7時ごろまでに終了させる。

 8日〜12日まで激しい大雪に見舞われ、幹線道路の除雪も苦戦し、生活道路にはほとんど手が回らなかったという。道幅が狭くなったうえ、13日以降は気温が暖かくなったのが影響し、ザクザク路面で状況はさらに悪化し、渋滞を助長させる一因にもなっている。

 大川町会の新谷則会長(76)宅にも「早く除排雪してほしい」との苦情が1日4、5件寄せられ、「生活道路には一度来てくれただけ。八幡通りなどの幹線道路やバス路線を優先するのも分かるが、生活道路も道幅が狭く、雪山による死角は歩行者やドライバーにとって大変危ない。早く何とかしてほしい」と力を込める。

 市維持課は「あと少し待ってほしい。今の状況を解消できるよう努めたい」と話す。

提供 - 函館新聞社


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