新函館駅のデザイン案選出…協議会 北斗市長に答申へ

update 2012/2/8 11:50


【北斗】鉄道・運輸機構が1月に北斗市に示した北海道新幹線新函館(仮称)駅の駅舎デザイン案3点について、新幹線新駅周辺デザイン協議会(会長・韮沢憲吉函館高専名誉教授)は7日、3案の中から「人々を温かく迎え入れる 開かれたエントランスの駅」をテーマとした案を推薦案として選び、高谷寿峰市長に答申することを決めた。前面がガラス張りで、トラピスト修道院のポプラ並木をイメージしたデザイン。市長はこれをもとに、3月下旬までに推薦案を同機構に回答する見通し。

 新駅のデザイン案は「自然と共に呼吸(いき)する モダンで温かみのある駅」とするコンセプトを、市が同機構に要望。同機構は1月に3点を示していた。

 駅舎は2階建て。2階に改札口を設け新幹線・在来線ともに1階ホームから発着する構造となっている。協議会では同機構がそれぞれの特徴を説明した。

 選ばれたデザインは正面中央部の大きなガラス板が特徴で、「地域の歴史と自然の安らぎを感じさせる内容」(同機構)。壁面にはセメント系の板材を使う意向としている。各委員は3点に対し、5段階評価を行って2点に絞り、さらに決選評価を行って選んだ。

 同機構は市長から推薦案の回答を受けた後、新年度に実施設計を行い、13年度に建設工事に着手する考え。各委員からは「北斗市は道内におけるレンガの発祥地といった歴史がある。使う素材を十分に配慮してほしい」などの意見が出され、答申案で付帯意見として要望する見通し。

 韮沢会長は「まさに新幹線駅で、構造的には一番安定している。隣接するホテルなどと景観が合う建物づくりが必要」と評し、その上で「北斗らしさだけでなく、北海道らしさを感じさせる駅づくりを期待したい」と話した。

提供 - 函館新聞社


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