除雪費ピンチ、函館市が追加補正へ

update 2012/2/3 10:44


 厳しい冷え込みと降雪が続き、今冬の函館市の除雪費が底を突きそうだ。大雪だった昨冬よりも累計の降雪量は下回るが、市内4カ所の雪捨て場では9割近くが埋まった場所もある。市は道路関連予算のやり繰りで乗り切りたい考えだが、除雪予算の追加補正は避けられそうにない。

 市土木部などによると、今シーズン(昨年11月〜)の函館の累積降雪量は1日現在で241センチ。大雪だった前年同期と比べて44センチ少ない。ただ、1月中旬以降、昨年よりも平均気温が1度前後低い日が続いていて、道路上の雪がなかなか解けずに圧雪状態の路面が目立っている。

 除雪に関する市民からの苦情は年明け以降に増え始め、1月末時点で700件を超えた。寒気が緩んで雨が降った同22日と翌23日は、道路の雪がわだち状に解ける「ザクザク路面」となり、市は生活道路を含めた除雪に加え、今冬初めて本格的な排雪作業にも着手した。

 市内4カ所ある市民向けの雪捨て場のうち、赤川1の「土木部維持課向広場」では雪山の高さが10メートルほどに達し、1500平方メートルの敷地がほぼ満杯の状態に。2日も荷台に積んだ雪を運び込むトラックが続々と訪れ、自営業の男性(43)は「きのうから3回目。もううんざり」とため息をついた。

 市は本年度予算に除雪費を3億4000万円計上していたが、1月末現在で残り2750万円となり、全体の約8割を消化した。本来は道路の整備や維持補修のための「道路橋梁維持費」の不用額約6000万円を緊急的に除雪費に転用することも検討しているが、「このままでは足りなくなるのは確実」(同部維持課)とみる。

 同部などによると、補正額は昨年度よりは少ない数千万円規模になる見通しで、今月下旬開会予定の定例市議会に補正予算案を提出する方針だ。函館海洋気象台によると、2月も雪の降りやすい冬型の気圧配置が続く見込みで、同部は「厳しい財政事情もあり、どうやり繰りできるかが鍵」とし、今後の気象状況に気をもんでいる。

提供 - 函館新聞社


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