「伏せ込み栽培」ぐんぐん成長 アスパラ出荷

update 2012/2/1 10:59


 【厚沢部】厚沢部町で「伏せ込み栽培」による冬どりグリーンアスパラガスの出荷が行われている。冬季の農業収入の確保を目的に、町内では厚沢部町農業振興公社(鶉町、進藤貞夫社長)と農家2戸が取り組む。氷点下の気温が続く中、ビニールハウス内の気温は20度前後に保たれ、太く長いアスパラが次々と育っている。

 同公社では、ハウス2棟(約200坪)に1万5000株が植わっている。出荷は今月上旬から始まり、3月中旬まで。毎日、職員7、8人が長さ26センチ以上(製品は24センチ)で収穫、選別し、1束150グラムに結束。1箱に40束(6キロ)詰め、現在は1日あたり12〜15箱をJAを通し札幌市場に出荷。ピーク時の今月20日ごろには、20箱超を出荷した。市場価格は、出始めがLサイズで1キロ1800円ほどだったが、道内の他産地の出回りも増えたため、現在は同1700円弱で「例年並み」と同公社。1シーズンで同じ株から約3回収穫できる。

 床の高さは45センチで、床下に電熱線をはわせ、上からトンネル被覆するほか、ハウス内の加温も。

 同公社の米谷勝雄次長は「今年の出来はまずまず。伏せ込みアスパラは柔らかく、甘いのが特長」とアピールする。

 伏せ込み栽培は、春〜秋に露地圃場(ほじょう)で根株を養成、11月下旬に掘り上げて12月にハウス内の床に伏せ込む。収穫後は株を撤去する短期栽培法。根株を丈夫に育てることが、いいアスパラができる条件だ。国産アスパラの端境期に出荷できるため、高値で取引されるメリットもある。

提供 - 函館新聞社


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