知的障害者の生活実態調査へ
update 2012/2/1 10:59
札幌市内のマンションの一室でともに40代の姉と知的障害のある妹の遺体が発見されたのを受け、函館市は31日、市内在住で福祉サービスを受けていない知的障害者約830人を対象に、生活状況などの実態調査に乗り出すことを決めた。2月中にも現況を把握したうえで具体的な対応策を検討する。
市福祉部によると、市内に住む知的障害者は1月1日現在、約2450人。このうち約半数の約1250人が在宅や施設などでデイサービスを受けたり、支援施設に入所したりして福祉サービスを受けていて、年齢や家族構成、日中の生活状況などを確認できている。
一方、残る約1200人は障害の度合いが比較的軽く自活していたり、家族らの支援を受けていたりして状況を把握しきれていないのが実情。市は主に保護者と同居している18歳未満の約380人を除く約830人について職員による訪問などで聞き取り調査し、困った時の連絡先などを掲載したチラシも配布する。
市では独自の障害者データベースシステムで市の福祉サービスの支給決定者を登録、管理しているが、これまではサービスを必要としない対象者まで目が行き届いていなかった。市は2月6日までに調査対象者を名簿で特定し、同7〜15日に調査を行い、同20日までに結果をまとめる予定。
市障害福祉課は「実態調査と並行して地域の支え合いも不可欠。まずは現状把握を最優先に、行政がどういう手だてができるか検討したい」としている。今後は関係機関や町会、地域の民生委員と連携し、将来的に支援が必要な人や、家族と同居している可能性が高い18歳未満についても調査に着手する方針。
また、北斗市では知的障害の認定を受けた療育手帳交付者は昨年3月末現在で502人。市では通常業務の戸別訪問などで対象者のサービス利用実態を調査し、未利用者についても必要な支援があるか家族や本人の意向を確認した上で対応している。市保健福祉課は「従来通り担当間で連携を密にして、情報共有を強化することを確認している」としている。
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