函館千歳教会、喫茶店益金など被災幼稚園に寄付
update 2012/1/25 10:08
函館千歳教会(函館市松陰町、井石彰牧師)は、一般市民向けの「喫茶チャペル」を教会1階ロビーで毎週火曜に開いている。年明けは24日から再開した。収益金を東日本大震災の被災地の子ども支援に充てるのが狙いで、昨年末には35万円を宮城県石巻市の石巻栄光教会(小鮒=こぶな=実牧師)付属の栄光幼稚園(同園長)に贈った。同幼稚園は、園庭に3月末完成予定の「移築建物」の費用に充て、震災復興へのシンボルにしたい考えだ。
栄光教会は、千歳教会と同じ日本キリスト教団系列。日本が鎖国時代に函館から脱国して米国で学び、京都に同志社大を創設した新島襄(1843〜1890年)と関係が深く、小鮒牧師は千歳教会の前牧師(1989〜95年)を務めた。こうした縁から被災した栄光幼稚園の支援につなげようと、昨年6月に喫茶チャペルを開設した。
メニューはコーヒー、紅茶、ジュースに、クッキーやケーキなどの手作りお菓子が付いて1セット200円(子ども100円)。毎回、教会の信徒8〜10人がボランティアで運営する。教会に隣接する函館ちとせ幼稚園の保護者や、信徒の友人らが訪れ、ゆっくり楽しく過ごせるスペースとなっている。
昨年末に届けた35万円は、喫茶チャペルのほか、毎週日曜の礼拝後に開く信徒向けの「震災喫茶」、献品された野菜やCDなどのミニバザーの収益金を合計したもの。
石巻市は県内では最大の人的被害が出た。小鮒園長によると、園児に人的被害はなかったが、津波が園庭に入ってきて遊具が泥だらけになったり、激しい揺れで園舎の軒下に穴が開くなどの被害を受けた。家屋が被災した保護者や教諭もいたという。
移築建物は、3月24日までTOTOギャラリー・間(東京)で開催中の建築家・長谷川豪展「スタディとリアル」で展示されており、終了後に栄光幼稚園に移築する。高さ約9メートルの建物で、1階が地域コミュニティーの場、2、3階が子どもの遊び場とし、天井には鐘が付く。小鮒園長は「千歳教会の支援に大変感謝している。移築建物は遊具としての利用だけでなく、復興のシンボルにできれば」という。
井石牧師は「今後は被災した他の幼稚園や保育園も支援したい。喫茶チャペルを多くの人に利用してもらえれば」と話している。
喫茶チャペルは午後零時半〜同4時半。問い合わせは千歳教会TEL0138・51・9573へ。
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