「田舎で働き隊」研修生らがコンブ使った菓子販売へ

update 2012/1/25 10:07


 農林水産省の人材育成事業「田舎で働き隊」の研修生らが24日、さまざまなコンブを使った菓子の試作品を完成させた。2月8日に函館市内で販売する。食感と風味は強くないが、コンブの持つ栄養はそのまま生かしており、研修生は「バレンタインのプレゼントとしてや、子供たちがコンブに親しんでもらえれば」と話している。

 同事業は、都市部に住みながら農山漁村地域の活性化活動に関心を持つ人材の活用・育成を目指す仲介機関(事業実施主体)を支援する。函館では道国際交流センター(HIF)が行っている。研修生は七飯在往の今野あすかさん(28)と函館市の西尾直さん(24)の2人。昨年11月、同市住吉町で、調理師免許を持ちレシピ本を出すなどコンブに詳しい木村マサ子さん(66)を訪れ、コンブの活用実習に取り組んだ。

 その際、函館の特産品であるコンブが子供たちに人気がないことを知り、子供が好きな菓子にコンブを入れ、食べてもらうことを考えた。今回は木村さんが持っているミツイシコンブ、ガゴメコンブ、マコンブを使い、クロワッサンやパイに入れたり、米粉と長いもで生地を使った蒸し菓子、あんこに混ぜておはぎ、チョコレートケーキなどを作った。

 「菓子の中にレーズンや栗が入っているのと同じ感覚を目指した」と3人。コンブの色合いを残すため煮る時間や、食感を残すため切る大きさを整えるのに苦労したという。今野さんは「コンブを食べる機会が増えることで漁村の活性化につながれば」、西尾さんは「コンブについて知らなかったことをたくさん学べた」と話す。木村さんは「2人は挑戦意識が強く、私も刺激を受けた」と感心する。

 試作品は2月8日、函館市地域交流まちづくりセンター(末広町4)で開かれる「水曜マルシェ」で販売する予定。

提供 - 函館新聞社


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