「ふらっとほ〜む」 28日から待望の初企画ツアー

update 2012/1/23 12:04


 全盲の写真家、大平啓朗さんらが昨年12月に中島れんばいふれあいセンター(中島町)内に開設した観光案内所「ふらっとほ〜む」が、札幌の旅行会社と協力して起業後初の事業「函館〜札幌二都交流スタディーツアー」を28〜30日に行う。大平さんは「函館と札幌の冬を楽しんで」と参加を呼び掛けている。

 同案内所は障害の有無や年齢に関係なく誰もが旅行を楽しむユニバーサルツアーの企画などを行う。

 今回のツアーは、札幌市バリアフリー観光推進事業の実証・調査を目的としたモニターツアーで、身体障害者を対象に実施。リフト付き観光バスや介護職の資格者を同行させたバリアフリー観光を行う札幌の旅行会社「HKワークス」と協力し、函館、札幌の2市の観光スポットをユニークな企画を交えて巡る。

 札幌発着(28、29日)、函館発着(29、30日)と1泊2日の2コースが組み合わさっていて、札幌発の参加者が29日に函館発の参加者と交流する行程となっている。

 28日はJR札幌駅からバスで函館に向かい、午後3時半には、同日開催する恒例の中島れんばい横丁に参加。29日は函館からの参加者が合流し、五稜郭タワーの見学などをした後、札幌へ。30日は札幌時計台の鐘の音を間近で聞く体験やジンギスカンの会食などのメニューが用意されている。

 ユニバーサルツアーは、障害者が抱えるハンディを補うためのサポートや協力体制の構築が必要。参加者個々の要望やハンディを細かく確認し、苦にならないような対策を講じた。訪問予定の観光スポットや宿泊施設のバリアフリー状況を一つ一つ調べ、段差がある場所では移動式のスロープが付けられるのか、人の助けが必要なのかを確認して迎え入れる。

 今回の準備で「それぞれの障害に特有の悩みやハンディがあり、どうすれば不便を感じないか本人に尋ねてみないと分からない面がある。勉強させてもらった」と大平さん。

 起業後、障害者からの問い合わせが相次ぎ、「旅行に行きたいのに遠慮している人が多いと感じた。そういう人が参加できるよう後押ししていきたい」と語る。

 ツアー料金は札幌発着1万5000円、函館発着1万3000円。 問い合わせはふらっとほ〜むTEL0138-87-0817。

提供 - 函館新聞社


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