大間原発「無期限凍結を」…工藤市長 24日、国などに要望

update 2012/1/20 11:29


 函館市の工藤寿樹市長は19日の定例記者会見で、青森県大間町で建設中の大間原発について、今月24日に東京の民主党本部や経済産業省、事業者の電源開発を訪れ、建設再開の無期限凍結や函館を含む関係自治体の同意を求めることを明らかにした。北斗市、七飯町の首長らも参加し、正式な文書とともに要望する。

 同様の要望活動は昨年6月に続いて2回目。前回は高橋はるみ知事と工藤市長の連名で、国や事業者に情報提供を求めることが主眼だったが、今回は建設の無期限凍結や建設再開時の関係自治体の同意の必要性を口頭ではなく「文書ではっきり申し合わせる」(工藤市長)という。

 国や民主党に対する要望書では@福島第一原発の事故原因を徹底的に解明し、その結果を国民に説明するA国のエネルギー政策について原子力からの脱却も含めて抜本的な見直しを図るB大間のような建設中または計画中の原発は無期限で凍結するC半径30`の範囲内の自治体の同意がなければ、大間原発の建設再開をさせないよう国が関与する―の4点を求めている。

 この時期に要望活動を行う背景には、前回時から首相が交代したことに加え、11月に青森県の検証委員会が大間原発の安全対策を妥当と報告し、大間町長も経産省に建設再開を要請したことなどもあるとみられる。今回の要望には道が名を連ねず、工藤市長は「泊(原発)を抱える中で道として凍結とまでは打ち出し難いのでは」と述べた。

 今回の要望活動には工藤市長のほか、能登谷公函館市議会議長、北斗市、七飯町の両首長、議長の計6人が参加。訪問先の対応者は調整中という。

提供 - 函館新聞社


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