国立函館病院の名誉院長・荻田さんエッセイ集出版
update 2012/1/9 10:03
国立病院機構函館病院(函館市川原町)の名誉院長・荻田征美さん(70)がこのほど、エッセー集「病と共に」を東京図書出版から出版した。医療現場での印象深い思い出や自身の闘病体験を、やさしい筆致でつづっている。
著書は診療で出会った患者について記した「病、そして人」と、脳梗塞を発症した自身の闘病体験を振り返った「自らが病を経て」の2部構成。一人の医師として、患者として「病」と向き合ったエピソードがつづられ、序文を含めると全部で23のエッセーが収められている。
いずれも平易な文章で、心温まる話やちょっぴりせつない思い出が語られている。「眼鏡」では、足寄国保病院に院長として赴任した時の奮闘ぶりを回顧。「女2人」は、同室の女性2人、嫁としゅうとめ、娘と母、姉と妹と、4組の乳がん患者について振り返り、互いに絆を深めながら病に向き合い、精神的な重圧を乗り越えたエピソードとして紹介している。
今回で4作目の出版で、荻田さんは「一人一人の患者に対し、深い思い出があります」と話す。
荻田さんは北大医学部卒業後、1969年4月に帯広病院に勤務し、医師としての人生をスタート。国立札幌病院などを経て2005年に国立病院機構函館病院の院長に就き、07年から名誉院長。現在は札幌に在住し、毎月2回函館病院で診療に当たる。
238ページ、1470円。問い合わせは最寄りの書店へ。
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