2012年卒の道南の高校生 求人増も就職厳しく

update 2012/1/9 10:03


 函館公共職業安定所がまとめた2012年3月高校卒業予定者(渡島・桧山管内)の11月末現在の求職・就職状況は、求職者1045人に対して1032人の求人があるが、うち就職決定者は52.3%の547人にとどまっている。前年度より求人状況は改善したが製造や介護など業種に偏りがあり、事務職などを希望する生徒との間にミスマッチが起こっている。

 道南の高校卒業予定者は例年減少傾向にあり、これに伴い求職者の人数も減る傾向にある。ただ本年度は現時点では前年度より多く、これに応えるかのように求人も伸びている。この状況について同職安は「前年度は早めに進学に転向した生徒が多かったが、本年度は例年並みに戻った」とみる。

 本年度の求人数は前年同月比14.2%増の1032人。リーマンショックからくる世界不況の影響を受けた09、10年度からは改善しているが、それ以前(08年度は1391人)と比較すると少ない。しかし就職先が同職安管内(道南)の求人に限ってみると同30・7%増の大幅改善で、過去10年間では06年に次ぐ2番目に良い状況だ。

 しかし就職決定者数は求人の割に振るわず、全体の増加幅は同6.4%増、管内も同17.7%増と、一定の増加はあるものの低い割合にとどまっている。これについて同職安は、食品製造や介護職など特定の業種で増加していることを指摘。「女子に希望が多い事務系は少なく、事業所側と求職者側にミスマッチが生じている。環境が上向いている実感はわかない」とする。

 ただ環境は道内全体が上向いており、道南の就職決定者の割合は道内20地域中、上から10番目。平均の51.8%をわずかに超えた。

 12月以降に求人の増加はさほど見込めず、1月からは一般対象の求人を切り替える作業に入る。同職安では求職者が手書きした自己アピール文などを掲載した「高卒予定者求職者情報」を本年度も作成し、今後道南企業に配布して雇用促進につなげる考え。

提供 - 函館新聞社


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