11年渡島管内概数、漁獲量15%減18万4000トン
update 2011/12/31 10:11
1月1日から市職員給与の独自削減を行う函館市で、11〜12月の2カ月間の退職者が42人に上ることが、市のまとめでわかった。このうち29人が本年度末の定年退職予定者。市総務部によると「例年だと、この時期の退職は数人程度」といい、給与カットを目前に控えての、駆け込み退職とみられる。
渡島総合振興局はこのほど、2011年の渡島管内(八雲町熊石地区を除く)の漁業生産高(概数)を発表した。東日本大震災による津波の影響で大減産となったホタテや全道的な不漁に終わった秋サケの水揚げが減ったことが影響し、数量は過去10年で2005年に次ぐ低水準に落ち込んだ。数量は前年比15.2%減の18万4000トン、金額は同6%増の426億円だった。
主要魚種別では、津波により養殖施設や養殖物が甚大な被害を受けたホタテの漁獲量が同30%減の5万7200トン。噴火湾や青森県陸奥湾など道内外の産地で水揚げが減り、1キロ当たりの価格は前年より76円高い228円で、金額は同5.2%増の130億5000万円。同振興局水産課は「震災などの影響で産地減産により単価高となった」という。
スルメイカは、数量は同23%増の3万1000トン。水揚げ増加に伴い、金額も同22.2%増の82億2000万円となった。1キロ当たりの価格は前年に比べほぼ横ばいの268円。「生鮮イカを扱う小型イカ釣り漁業は振るわなかったが、冷凍イカを扱う中型船が良かった」と同課。
記録的不漁の見通しとなった道産コンブだが、管内では数量が同3%減の6100トンと前年並みを維持。品薄から高値で取り引きされ、金額は17.8%増の86億6000万円。 国が定める漁獲可能量(TAC)で漁の調整をしているスケトウダラは、数量が同5%減の4万7200トン、金額が同11.7%減の25億7000万円。
秋サケの漁獲量は過去10年で最低となった。数量が同27%減の3800トン、金額が17.3%減の15億8000万円。品薄から単価は上昇したが、水揚げの落ち込みをカバーするまでは至らなかった。
マグロは数量が同13%減の260トン、金額が同10.5%減の7億7000万円。松前、福島の漁は比較的良かったが、戸井が振るわなかった。ナマコは数量が前年並みの285トン、金額が8.3%増の13億円。1キロ当たりの価格は前年より336円高い4561円だった。改行 同課は「数量、金額ともにいい年ではなかった。悪い中でも魚価はやや持ち直した」としている。
概数は、同課が各漁協からの報告(予想値を含む)をまとめたもの。
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