聖ニコライのイコン常設 函館ハリストス正教会
update 2011/12/13 10:43
日本の正教会発祥地である函館ハリストス正教会(元町)にこのほど、函館や東京で正教の伝道に努めたロシア人宣教師、聖ニコライ(1836〜1912年)の渡来150周年を祝し、モザイク様式イコン(聖像画)が設置された。市民や観光客らにより愛される正教会を目指し、イコン周辺も環境整備する予定だ。
信徒の祈りの対象であるイコンは、節目を記念し日本ハリストス正教会教団東日本主教々区(仙台市)が昨冬に設置計画を本格化。ハバロフスク(ロシア)在住の美術家、ゲンナジイ・パブリーシンさんが無償で制作し、仙台ハリストス正教会を経て今年9月、北海道へ移送された。同教団によると、国内に66カ所あるハリストス正教会で屋外にイコンを設けたのは今回初めてという。
イコンは縦80センチ、横60センチ、重さ約70キロで、光沢のあるタイルに聖ニコライが描かれている。外枠には穏やかな海を表すマリンブルー、内側には不安を和らげる黄色の波も。北斗市の上磯ハリストス正教会関係者が手掛けた高さ約2bの石に収め、11月に函館の聖堂敷地内に設置された。周辺には今後、人々が休憩できるようベンチを置くほか、夜間ライトアップも考えているという。
函館ハリストス正教会のニコライ・ドミートリエフ司祭(51)は「重いものをハバロフスクから日本に運んでくれた関係者には本当に感謝している」と笑顔を見せ「ここは元々何もなかった空間だが、貴重な宝物ができた。市民にとっては憩いの場に、観光客にとっては思い出づくりの一つになれば」と期待している。
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