五稜郭―木古内、3セクで貨物鉄路維持方針
update 2011/12/8 10:08
北海道新幹線の2015年度開業に伴い、JR北海道から経営分離される江差線五稜郭―木古内間(37・8キロ)の貨物輸送について、道は、3セク会社が鉄道資産を持ち、JR貨物が利用する鉄路を維持する方針を明らかにした。このほか、同区間の旅客輸送では「鉄道方式」について初期投資や運営経費の圧縮をあらためて検討しており、今月下旬に開催される道南地域並行在来線対策協議会で検討結果を示す考えだ。
同区間は、道が先に提案した事業形態をバス方式とする場合でも、貨物列車が通行するため、鉄路が残ることは間違いない。しかし、10月末に開かれた協議会ではどこが路線を持つかは示されなかった。
道新幹線・交通企画局の宮川秀明局長が6日の道議会予算特別委員会で、「道が中心となり設立する第3セクターが、貨物調整金制度を活用して鉄道施設を保有し、JR貨物が利用するという方式により、貨物輸送に必要な鉄路を維持していくことが望ましい」と述べた。具体的な内容について今後、国やJR貨物と協議を進める。
鉄道方式の経費見直しに関し、道の試算では3セク会社で鉄道を維持した場合、開業30年間の公共負担は約69億5000万円、単年度の運営赤字は約1億3500万円としていた。宮川局長は「初期投資や運営経費の圧縮の可能性について、現在JR北海道と相談しながら検討を行っている」と述べ、中古車両の活用やJRからの派遣職員の人件費への支援などにより、大幅な経費圧縮を実現したい意向だ。
いずれも、柿木克弘氏(自民党・道民会議)への答弁。道と沿線3市町の負担割合に関する質問はなかった。
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