クラシックカーミュージアムの車201台売却へ 中国の企業に
update 2011/12/23 10:28
JR北海道の施設クイーンズポートはこだて(函館市若松町)で「クラシックカーミュージアム函館」を運営したワールドクラシックカーミュージアム函館(渡辺和輝社長)は、所有する201台のクラシックカーすべてを12月末までに中国企業に売却する。中国では販売促進を兼ねた展示利用がされる見通し。
同社は地元経済界の有志が設立。車両は北海道振興(札幌)から購入し、2005年4月に施設をオープンさせた。201台はT型フォードやリンカーンなど1900―1970年代の名車を中心にした構成で、一部を博物館で展示した。
しかしターゲットが限られることなど観光施設としての限界から、2008年春に施設は閉館。同社は魚長食品の子会社となった。ただ展示施設と函館どつく内倉庫に車両を保管したままの状態が続いており、これら2カ所で毎月約100万円の賃貸料が発生していた。
渡辺社長によると、今回全車両を購入したのは中国国内の企業で、現地では自動車の歴史を伝えるような施設で展示し、成長する中国の自動車市場での販売促進にもつなげたい考え。車両は11月から船便で順次天津港に運ばれており、26日に最終便が出港する。
販売額は輸送コストや保険料などを含め約4億円で、うち車両価格は約2億円。渡辺社長は「博物館運営に当たっては様々な反省点があるが、今回車両の価値が評価され中国での有効活用につながり喜ばしい」とし、買い手に対しては「私たちのできなかったことをやってほしい」と期待した。
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