漁師自家製ノリづくり盛ん 恵山で

update 2011/12/14 11:22


 函館市恵山町で自家製のノリづくりが行われている。軒先にすだれが並び、潮風と陽光を浴びて熟成。「味わい深いノリを食べて良い正月を迎えたい」と漁師の表情は明るい。

 このノリは取れる量が少ないことなどから販売されることはなく、漁師だけが味わえる逸品。おにぎりやノリ弁当、みそ汁、あえ物などに活用され、地元漁師は「食べる直前にガスコンロの火であぶると香ばしさが増してうまい」と紹介する。

 寒さ増す時期に姿を見せる岩ノリを摘み、真水で丁寧に洗って小石や貝を取り除き、ホタテの貝殻ですくってすだれにかたどる。熟練の技で均等の厚さに仕上げ、乾燥後にも素手でこすり不純物をはがす。「食べるのはあっという間だけど、ノリづくりは本当に手間がかかるよ」と漁業者。

 恵山の漁師によると今季の岩場のノリの付き具合は昨年より少なめ。例年、漁は年末から2月ごろの厳冬期にかけてピークを迎える。

提供 - 函館新聞社


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