函館−台北間で定期便就航へ
update 2011/12/9 09:40
台湾の復興航空(台北市)が、来春にも函館空港と台北北部の桃園国際空港を結ぶ定期便を就航することが8日までに分かった。同社は函館―台北間で週2便の路線開設を台湾当局に申請。函館ではロシア・ユジノサハリンスク(運休中)、韓国・ソウル(仁川)に次ぐ3路線目の国際定期航路となり、海外からの観光客誘致に弾みがつきそうだ。
同社が日本への定期便を開設するのは初めて。道内では函館が日、月曜の週2便のほか、新千歳も火、土曜の週2便、帯広が水曜、旭川が木曜、釧路が金曜のそれぞれ週1便の予定。同社は「まだ日本当局への申請手続きが残っているが、函館線は来年5月にも就航したい」としている。
日本と台湾は11月、航空会社が路線や便数、空港の発着枠を自由に決められる航空自由化(オープンスカイ)協定に合意し、今回の申請を後押ししたとみられる。日本での定期路線の参入手続きには早くても3カ月かかる見通しで、今後、関係機関との協議を進め、運航時刻や地上業務などの調整に入る。
函館市によると、同社は08年から函館へのチャーター便乗り入れを開始し、同年に8便(1145人)、09年に105便(1万5061人)、10年に208便(3万2945人)と増加傾向にある。今年に入り、東日本大震災の影響で一時運休したが、5月には国際便ではいち早く再開し、10月末現在で144便(2万998人)に上る。
同社は台湾の中堅航空会社で、道内では台湾の中華航空とエバー航空が桃園―新千歳間で定期便を開設している。今後は復興航空の参入で価格競争の激化も予想される。同社の汪祥龍業務主任は「チャーター便は台湾から一方的に送客するだけだったが、定期便になれば相互交流も期待できる。安い料金で日本から台湾を訪れる誘客増加にも期待したい」と話す。
函館市の工藤寿樹市長は「台湾チャーター便は函館空港が7年連続国内トップの実績があり、震災後もいち早く復活してくれた。国際定期航路の開設は大変喜ばしく、将来的にはさらに便数を拡大してほしい」と歓迎し、年明けにも現地での物産展に合わせて復興航空本社を訪問する考えを示した。
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