函館―新函館経営分離問題、工藤市長「年内に判断」

update 2011/12/8 10:08


 函館市議会の第4回定例会は7日から一般質問が始まり、5氏が登壇した。工藤寿樹市長は、北海道新幹線札幌延伸時の並行在来線経営分離問題について、「国の議論も大詰めを迎えており、そうしたことを踏まえる必要がある」と述べ、経営分離に同意するか否かを、年内に判断する考えをあらためて示すとともに、函館駅―新函館駅(仮称)間の扱いに関し「アクセス路線として重要。鉄路維持が図られるよう全力を尽くしたい」と、従前からの考えを強調した。

 札幌延伸時の函館―新函館間経営分離をめぐっては、道の高井修副知事が今月5日に函館市を訪問し、道が主体となって第3セクターを運行する考えを示し、市に同意するよう求めているが、工藤市長は経済界の反発などを理由に態度を保留している。

 浜野幸子氏(市政クラブ)は、市長が11月24日の定例会見で「(第3セクターは)うまくやれば黒字になる可能性はある。赤字が生じても数千万の範囲ではないか」と発言した真意をただした。

 市長はこれに対し、道が延伸後の同区間の輸送量を5000〜6300人と推計した点を挙げ、「重要なアクセス路線で一定の利用者が見込める。他の並行在来線と比べて収支バランスは良いのではないか」と述べた。

 その上で、「JRの経営継続は難しい」とする道の通知を受け「年内合意に固執するのか」と指摘した浜野氏に対し、「札幌延伸実現に向けた国の議論も大詰めを迎え、国として年内にも取り扱いを決定する状況にあり、それを踏まえる必要がある」とした。

 一方、茂木修氏(公明党)は、工藤市長が経営継続に限らず柔軟な考えを持っていることに触れ、「JRが引き続き経営するのが最善だが、市にとって良ければ、他の選択肢もあるのか」と質問。同市長は「ゼロか100かの議論は難しいし、いろいろな選択肢を頭から排除することはない。議会や経済界などと相談していきたい」と述べた。

提供 - 函館新聞社


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