ガゴメ目指せ全国区

update 2011/12/5 10:20


 渡島総合振興局は本年度、函館の地域ブランドであるガゴメコンブを活用した加工、飲食分野での新商品開発に乗り出す。既に「函館がごめ連合」(36社、布村重樹代表)など函館市内の食品加工業者・飲食店5社を選定、開発した新商品は食の先進プロジェクトがそろうイベント「食クラ・フェスタ」(食クラスター連携協議体主催)=来年2月14日・札幌市=に出展する。専門家のアドバイスを受け商品化を行い、新商品の全国展開を目指す。

 道の「地域食クラスター事業」から予算措置を受け、14振興局・総合振興局がテーマを決め、地域食材を生かした高付加価値商品・メニュー開発などに取り組んでいる。渡島の予算額は700万円。ガゴメはこれまで、産学官連携により関連製品が数多く生まれている。しかし、地元完結型の商品開発が多く、認知度もいまひとつという課題があった。

 振興局は、事業をノース技研(函館市昭和、布村社長)に委託。同社はこれまでに取り組みが期待できる5社を選定した。このうち、がごめ連合は会員企業の商品を集めた連合ブランド≠フ創設を視野に入れたギフトを開発する意向だ。

 商品開発に当たっては、大丸の吉本洋之さん(北海道物産展バイヤー)と本田大助さん(札幌店食品部長)、流通問題研究協会(東京)の三浦功会長から指導・アドバイスを受ける。大丸の支援を受けることで、商品化後の販路拡大につなげる狙いもある。

 12日には吉本さんら3人が来函、選定5社と意見交換し、商品化へ正式に動き出す。成果は20ページ程度の報告書にまとめ、過程や今後の展開・提言などを広く紹介する。

 ガゴメを使った新商品では、今年6月に開発された「函館がごとろ焼きそば」がある。ガゴメの粘りで絶妙なとろみを出す逸品。市内のラーメン店でメニュー化、函館のB級グルメ≠ニして一定の評価を得ている。

 同振興局商工労働観光課は「ガゴメは道南の独自性、優位性のある地域ブランドとして潜在能力は高い。今回はモデルケースをつくり、来年度以降、ガゴメ新商品開発の広がりに期待したい」としている。

提供 - 函館新聞社


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