並行在来線問題、道商連・高向会頭が経営分離の合意を商工会議所に要請
update 2011/12/3 10:51
北海道新幹線の札幌延伸に伴うJR北海道の並行在来線経営分離問題で、道商工会議所連合会の高向巌会頭は2日、函館商工会議所を訪れて松本栄一会頭と会談し、札幌延伸に伴う函館駅―新函館駅(仮称)間の経営分離受け入れを要請した。高向会頭は「第3セクター会社が、JRの直営と同じ機能を持つことを条件に同意を求めた」としたが、松本会頭は「在来線の維持は地域の総意。決意は微動だにしない」とし、反対する考えをあらためて示した。
高向会頭はこの日午前に函館入りし、松本会頭と会談。続いて函館市役所を訪問し、工藤寿樹市長と会談した。
高向会頭は市役所訪問後、「商工会議所には、3セク会社がJRと同じような機能を発揮することを条件に、同意できないかと申し上げた」と述べたが、具体的な機能に関しては明確な言及を避けた。
松本会頭は取材に対し、「重大な局面であることは認めるが、延伸のために函館が犠牲になってはいけない。路線はJRが維持すべき」と話している。
工藤市長には会議所での会談内容を報告。同会頭は「市長からは、柔軟に考えているが、(函館―新函館間の)将来見通しが道からはっきり示されないと困るとの言葉があった」と述べた。同市長は取材に対し、「札幌延伸に協力してほしいという話だった。高向会頭に要請したことは何もなく、ただ話を聞いただけ」としている。
新函館―札幌間をはじめとする整備新幹線未着工3区間の扱いをめぐり、前田武志国土交通相は2日の閣議終了後の会見で「整備新幹線は最終的な詰めの段階にきている」と発言するなど、着工の是非をめぐる検討が大詰めに差し掛かっている。市は年内の結論を目指しているが、内部では「年内は難しいのでは」との声もある。
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