ホームレス支援でNPO法人設立へ
update 2011/11/30 10:19
函館・近郊の路上生活者らを支援し、経済的自立を促すNPO法人「函館せいかつコミュニティ」(坪内達雄代表)の設立総会が29日、函館市の亀田福祉センター(美原1)で開かれた。年度内にも道の認証が得られる見通しで、住居提供などの生活支援をしながら職能技術も習得してもらう。関係者によると函館では初めての試み。
同コミュニティによると、昨年1月現在の路上生活者は全国で約1万6000人。こうした人たちの多くは、失業を契機に住まいも経済基盤も失っているという。函館・近郊でも今年10月下旬〜11月上旬に約15人が駅の周囲で寝泊まりする姿が報告されている。
坪内さん(69)は今年夏、市内東山町のホテルのオーナーから建物の活用について相談を受けた。9月まで約1年間、家族が所有する施設で高齢男性を1人受け入れた経験があることから、活動の本格化を思い立った。11月には同施設に計4人の路上生活者が入居、このうち3人が住民登録を済ませ、2人が職に就いた。
まだ3人分の居住スペースがあることから、函館、北斗、七飯の路上生活者を対象に必要に応じて受け入れるほか、13室の個室を備える東山町のホテルも来春の利用開始を目指す。事業は寄付金や入居者の負担金などで運営し、刑務所の出所者も支援の対象に、1年間で自立してもらえるよう努める考え。
設立総会には趣旨に賛同する入会予定の人たちが十数人参加。坪内さんは「住まいが決まれば住民登録も就労もできる。支援を受ける側から与える側として社会復帰してもらえるよう頑張ろう」とあいさつ。来賓で訪れたホームレス支援北海道(札幌)の島田省治事務局次長(47)は「地域支援が果たす役割はとても大きい。路上生活者が一人もいなくなる社会を目指して」と期待していた。
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。