研究者2人講演、新しい漁業の在り方探る
update 2011/11/30 10:18
本年度の函館市南茅部沿岸漁業大学(田名部洋学長)専修課程講座「安全・安心で持続的な南かやべ地域をめざして!」が29日、南茅部公民館で開かれた。漁業者や市民ら約50人が研究者2人の講演に耳を傾け、新しい漁業の在り方を探った。
講師は、北大大学院水産科学研究院の古屋温美特任准教授と、公立はこだて未来大の和田雅昭准教授が務めた。
古屋特任准教授は、東日本大震災で被害を受けた道南の水産業に必要な対策について研究。自治体や漁協などへのアンケートから、養殖用のロープやかごなどの資材の納入遅れ、外国での輸入規制、風評被害などを課題に挙げた。
早い復旧には、放射能検査の継続や正確な情報発信のほか、減災計画の策定、資材調達先の多様化などが必要とした。震災を教訓に「地域を超えた漁業者間のつながり、水産加工業者同士のつながり、直売で築いた生産者と消費者のつながりが、水産業の持続に大きな力となる」と強調した。
和田准教授は、多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」が、留萌市でのナマコの適切な資源管理や操業効率の向上に役立っている事例を紹介。「勘と経験に、情報≠加えた漁業が重要。リアルタイム情報の活用が、安全・安心な操業環境の提供につながる」と話した。
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