地元合意へ年内に結論 経営分離問題で函館市

update 2011/11/29 10:19


 北海道新幹線の札幌延伸時に、JR北海道による函館駅―新函館駅(仮称)間の経営継続は困難とする見解を道が市に通知したことに関し、函館市議会の総務常任委員会(工藤恵美委員長)で28日、質疑が行われた。市は通知を受け、地元合意に向けて経済界などと協議し、年内に結論を出す考えを示した。

 道が市に通知した文書では「第3セクター設立など、鉄道運行の確保を図るため最大限の努力をする」と示しているものの、具体策はなく、あいまいな表現にとどまる。委員会では市企画部が文書の内容を説明し、渡辺宏身企画部長は「今後、議会や経済界や住民団体と協議して対応を固めたい」と述べた。

 市はこれまで、函館―新函館間について「並行在来線には当たらない」との見解を示してきた。ただ、工藤寿樹市長は24日の定例会見で「JRによる経営は99%難しいと思う」と述べたほか、「無条件で判を押すことにはならない。道として代替案を示したり、将来を担保するものが必要」などと発言しており、判断に変化がみられる。

 一方で、民主党は年内に整備新幹線着工の是非を判断する考えを示しており、市に残された時間は少ない。

 これらを受け、阿部善一氏(民主・市民ネット)は「市は方針を堅持すべきでは」と質問。渡辺部長は「道を経由してJRの意向が示されたので、対応を諮りたい」と述べ、28日に各派代表者会議を開いて各会派と相談するとした。

 また、金沢浩幸氏(市政クラブ)は「鉄路存続に向け、道から将来の担保を取ってほしい」と要望。茂木修氏(公明党)はJRの運行が望ましいと前置きしたうえで「現実路線を選択せざるを得ない。市民理解を得られる形で進めてほしい」と述べた。

提供 - 函館新聞社


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