函館―新函館経営分離問題、道が市に通知「JRの経営継続は困難」
update 2011/11/25 10:01
北海道新幹線の札幌延伸時に、JR北海道が函館駅―新函館駅(仮称)間17.9キロを経営分離する方針を示していることについて、高橋はるみ道知事は24日、函館市が要請していた同区間の経営継続は困難とする見解を、市に文書で通知した。道はJRの意向を確認したうえで「第3セクターの設立など、鉄道運行の確保を図るため最大限の努力をする」としているものの、具体策には言及していない。
市は延伸時の同区間の運行形態をめぐり、昨年4月に道に対し、JRによる経営継続を要請。市や函館商工会議所、市町会連合会などは合同で署名活動を行い、昨年9月には約11万筆の署名を同社に提出するとともに、道による調整を求めていた。
道はこれを受けて昨年、2度にわたり、JRに再考を申し入れたが、JRは函館―小樽間(253キロ)を経営分離する方針を崩していない。
道はJRに対し、あらためて考え方を確認。JRは札幌延伸時に経営分離する並行在来線について「鉄道事業者として協力を行う考えで、新駅―現駅間のアクセス列車運行にも可能な限り協力を行う」とし、鉄道による輸送を示している。また、新函館開業時には「新幹線輸送と密接に関わるもので、利便性の高いアクセス輸送を行う考え」としている。
これを踏まえて道は「整備新幹線着工の基本条件である並行在来線の経営分離という観点から、経営継続の実現は難しいと受け止めざるを得ない」と回答した。
工藤寿樹市長は今回の通知を受け、「議会や経済界、町会などと今後の対応をよく協議したい」と話している。
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