依存症考えるフォーラムで当事者が体験談
update 2011/11/20 11:06
薬物やアルコール、ギャンブルなどの依存症について考える地域フォーラム(道立精神保健福祉センター主催)が19日、函館市美原の渡島総合振興局で開かれ、依存症の自助グループのメンバーや市民ら約80人が依存症当事者の実情や回復のサポートについて理解を深めた。
国の地域依存症対策推進モデル事業を受託した道が、函館市と渡島保健所管内をモデル地域に指定して実施している取り組みの一つ。
冒頭、同センターの田辺等所長が「依存症を取り巻く状況は十分とはいえない。地域資源の開発、地域住民の理解が必要だ」とあいさつした。
次いで、渡島地域のアルコール、薬物依存症の自助グループメンバーら5人が体験談を発表。函館断酒会の男性は30年前にアルコール依存症になり、「飲酒運転で捕まっても改心できず、隠れて酒を飲み続けた。酒の魔力は大きく断酒会に入っても失敗を繰り返しながら、やめることを続けてきた」と述べ、薬物依存症の自助グループ「NA」の男性は「すぐにやめられると思っていた。依存症という実感がなかった」と振り返った。
父親がアルコール依存症で、家族グループ「アラノン」に入会したという女性は「当時、父の依存症に不安で生きるのもつらかった。自分を深く知るプログラムを体験し、隠し続けた父のことが話せるようになり、生き方を変えることを少しずつ実践している」と語った。
司会を務めた植苗病院(苫小牧市)の芦沢健医師は「依存症は医師がかかわるだけでは良くならず、自助グループがいないと治療は成り立たない」と自助グループの重要性を説いた。
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