函館市と市労連、労使交渉継続へ 来月実施は不可能に

update 2011/11/18 10:13


 函館市の職員給与10%独自削減を柱とする、市と市役所労働組合連合会(市労連)との4度目の労使交渉が17日夜、市役所で行われた。財政運営をめぐって話し合いは難航し、今後も交渉を継続することを決めた。これにより、市が目指していた12月1日からの実施は事実上、不可能となった。

 市は今月1日、本年度の人事院勧告に基づいて給与を改定したうえでの給与の10%独自減額、退職手当の10%減額(来年度以降20%)、持ち家にかかる住居手当の廃止、人事評価制度の来年度からの本格導入―など6項目を市労連に提案。今月1日から労使交渉を開始している。

 17日の交渉には市の中林重雄副市長、上戸慶一総務部長ら約10人、市労連は長谷川義樹執行委員長ら執行部約10人が出席。市側は多額の財源不足が生じるとして提案への理解を求めたが、退職手当債の借り入れなど、財政運営のあり方をめぐって主張が対立し、妥結には至らなかった。市は併せて、1月1日からの実施を目指す考えを示した。

 市は12月からの給与削減に向けて今月末に臨時市議会を招集する意向を示し、事務処理上の関係から17日を交渉期限と設定していた。「財政の中期的な見通し」では12月からの実施で本年度は8億円の削減効果を見込んでいたが、実施が遅れることで「給与と期末手当で約2億5000万円ほど影響が出る」(市人事課)としている。

 中林副市長は「個別議論に入っていない以上、臨時会の招集はあきらめざるを得ない」と話した。長谷川委員長は「時間がなく、主張も譲り合える部分がない。見通しの数字だけでなく、財政の詳しい中身について議論していきたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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